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木曜日に従兄弟が急死した。土曜日が葬儀だった。
従兄弟の死についてはまだ心の整理もつかない。
祖父のことで思うことがあったので、書き記しておく。
従兄弟の葬儀会場は、祖父が建てた教会だった。
祖父はクリスチャンで建築家だった。祖父の建てた教会は、他にも現存している。
祖父が教会を建設したのは、40年以上前で、まだ叔父が成人すらしていない頃だと思う。
祖父は10年以上前に他界しているが、その教会に、子や孫が参列して、孫が葬られた。
40年前と比較して、便利で豊かな時代になっていると思う。
ライフサイクルは短くなり、日単位で新しいものが生まれ、古いものは廃れる。
自分が作るものは、利便性や娯楽を目的とした、数年後には消えていくものばかりだ。
それが間違いとは思わないし、仕事にやりがいもある。
ただ、祖父の建てた教会ということが、こころに残り、どこか誇らしかった。